車中泊使用車種:ジムニー
40代
女性
るんるるん さん
いつも私たち夫婦は行き当たりばったりで当日に思い立って出かけるのが常なのですが、あるアーティストの方が来るという情報を前日ぎりぎりに知り、次の日の朝一に”何とかなるだろう”といういつものいい加減マインドでライブ会場の土地へと出かけました。
その距離200㎞以上なんですが、観光シーズンということもあり峠では大渋滞でした。
兎に角ライブ会場の現地入りしたのですが当日券も全くなく勿論宿泊施設など予約も入れていなかったので、どこも空きがなくライブにも行けず一人でずっと運転し続けていた夫は疲れ果てていたので24時間空いているお店の駐車場で仮眠することになりました。
食べ物飲み物はコンビニで調達して、温泉の宝庫の地域なので温泉で汗を流してから駐車場入りしました。
座席シートを倒してからアウトドア好きの夫が積んであったタオルをかけていざ寝ようとしても、いつも暮らしている町とは段違いのにぎやかさで眼が冴えて全く寝れません。
ひたすら買ってきたお菓子を食べたり飲料を飲んで時間がたつのを待ちました。
夫は運転の疲れでぐっすり眠っているようですが、そうなると起こさないように気を遣うので動きが制限されてだんだんストレスが高まってきました。
兎に角寝れない私は退屈過ぎて時間を持て余すばかりです。
24時間営業の店だったので気晴らしにお店を探検しに行くことにしました。夫は爆睡だったので起こさず何も言わずに行きました。
地元にはない大型店舗で楽しくてかなりの時間店内を散策していたのですが、携帯をマナーモードにしていたのとお店のにぎやかさで夫からの電話もメールも気づきませんでした。
空が白ばんできたころ車に戻ると、涙目の夫が私の顔を見るなり”心配したよう”と、声を詰まらせて言いました。
メールも電話も反応なしでたぶんお店の中だろうと思ったけれどもしかして何かあったのではとか、自分が店内で探し回ってすれ違いななったら困るからとひたすら待つしかなかった、と切実に訴えられ”何ともなくてよかった”と軽くハグされました。
あれからもう何年も経ちましたが、あの夫の涙目を思い出すと腹を立てていても許せてしまいます。
普段寡黙な夫の必死に心配してくれたあの日の事は絶対に忘れないでいようと心に誓っています。