貧しいながらも楽しい我が家!

車中泊使用車種:トラック(車種はわかりませんが大型トラックです)

40代

女性

くろねこ さん

まだ私達3姉妹が小学校に上がる前の話です。
私の父は商売を始める為に当時、体はきついけど高収入が得られるトラックの運転手をしていた時期がありました。
まだトラックの運転手になりたての父が、名古屋から東京に荷物を運ぶ事になったときに心配した母が、「よし、みんなで行こう」と言い出したので幼くて東京に行った事がなかった私達はとてもワクワクしました。

出発は夜でした。
年末ですごく寒かったですが、荷台にたくさんの毛布を敷いておにぎりやウインナー、卵焼きの夜食と温かいお茶やコーヒーを大きな水筒に入れていき遠足のような気分でした。
荷物を届けるのは早朝だったので東京の少し手前のサービスエリアにトラックを停めて寝る事になりました。
当時のサービスエリアは今の様になんでもそろっているわけではないので、私達は母のつくったお弁当を食べたのですが、豪華な食事ではないのにやけに美味しかったのを覚えています。
家にいるときは早く寝なさいとうるさい母もその日は夜中まで一緒にトランプをしたりしりとりをして一緒に遊びました。
お茶やコーヒーをのんでお手洗いに行きたかったのですが、サービスエリアのお手洗いは少しトラックから距離があり、真夜中でとても怖かったので家族5人みんなで行くことにしました。
みんながお手洗いから出てトラックまで歩く間にチラチラ降り出した雪を私達はとても喜び、寒いのにしばらくトラックには乗らずに走り回って遊びました。
父や母もそれを見て笑っていました。
荷台に戻った私達はさすがに眠くなっていて5人で温かい毛布にくるまって寝ました。

途中で目が覚めてしまった私に父が気付いて一緒にしばらく起きていてくれました。

その間に父が即席でつくった物語をいくつもきかせてくれたり、母には叱られるから内緒だと言ってチョコレートをこっそりくれました。
なんでもない板チョコがとても美味しく感じられました。

翌朝早くに出発でしたが、父は私に付き合って起きてくれていたのでちょっと眠そうでした。

東京からの帰り道は3姉妹とも爆睡でしたが、途中で寄ったトラックの運転手さん御用達のセルフサービス定食屋のポテトサラダは母が作るサラダの次に美味しかったです。